相続の基礎知識
●相続の基礎知識
相続とは
- 人には、生きているうちに様々な財産上の権利と義務が発生しています。しかし、当の本人が死亡してしまった場合、その人の持っていた財産上の地位はどうなってしまうのでしょうか?
- 土地は誰のもの?
- 預貯金は?
- 借金は返さなければならないのか?誰が返すのか?どの割合?
など、様々な権利義務関係が宙に浮いた状態となってしまいます。相続とは、その亡くなった人(被相続人といいます)の財産上の地位を、残された一定の関係にある遺族(相続人といいます)が引き継ぐことをいいます。そして、相続方法にもいくつかの種類があり ①【単純相続】、 ②【限定相続】、③【相続放棄】の3種類に分かれています。
①単純相続
相続人のすべての財産、つまりプラスの財産もマイナスの財産である借金などもすべて引き継ぐ、一番オーソドックスな方法
②限定相続
マイナスの財産のほうが多いのか、プラスの財産のほうが多いのか、わからない場合、相続によって得た財産の範囲内で債務を弁済する方法
③相続放棄
明らかにマイナスの財産が多い場合、相続放棄の手続きをすることにより、初めから相続人ではなかったことにする方法
- 代表的なプラス財産
種 類 具 体 例 不動産 土地(宅地・田畑・山林・その他)、家屋(建物・構築物) 不動産上の権利 耕作権、永小作権、地上権、借地権 現金・預貯金等 銀行預金、郵便貯金、小切手、為替、現金、その他 有価証券 株式、出資金、公債及び社債 債権 貸付金、売掛金 家庭用財産等 家具、自動車、骨董品、ゴルフ会員権、貴金属、電話加入権 - 代表的なマイナス財産
種 類 具 体 例 借金 借金、住宅ローン 公租公課 被相続人に支払い義務のあった未払いの税金 保証債務 保証人、連帯保証人 その他の債務 未払い金、発行済み約束手形